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イカの王様
2006-02-11 Sat 23:13
2月ももう中盤にさしかかろうかという時期になりました。
毎年そうなんですが、2月というのは一年のうちで一番、
市場に入荷する魚の種類も量も少ない時期なんですよ。
なのでホント、毎日セリも迫力不足という感じです(苦笑)
「こんなにこの時期って魚少なかったっけ?」というのが
毎年の感想。これでは商売あがったりです(涙)

さて、この週末は土曜日が祭日なので市場としては珍しく連休です。
昨日、金曜日は市場連休前の最後のセリということもあり、お客さんは
この時期にしては多めだったのですが、やっぱりというか、魚の入荷は
かなり少ない状況でした(涙)

せっかく市場までお出かけいただいているのに、魚が少なくては
とっても寂しいですよね。。

そんな中で、私が担当しているお客さんも少ない魚から週末に使うものを
懸命に集めてお買い上げいただいたのですが、注文よりもアオリイカが
一匹だけ余分にセリから帰ってきました。

先日まで、アオリイカは入荷の少ない魚の中で、
唯一気を吐いているかのようにたくさん入荷している魚だったのですが、
さすがにここ数日の寒波と強風でこの日は入荷が極端に少なく、
また入荷しているアオリイカも鮮度はいまいち(汗)
お値段もかなーり高く、先日までの3倍という高値が付いていました。
なので、まぁ一匹ぐらい余分に買って帰ろうか、というわけにもいかず、
しゃーないから返品、ということになりました。

返品になったアオリイカを見ていると、なんだか無性にイカソーメンが
食べたくなった私(爆)その余ったアオリイカは
私が買って帰ることにしました。
(正直、かなり高いので迷ったんですけども・・・)

aori_1.jpg


ほら、よくイカのお刺身というと鮮度抜群で透明感のあるものがおいしい、
みたいにテレビなんかでも取り上げられますよね。
確かに新鮮で透明なイカもおいしいのですが、水揚げから
少し時間が経って、白くなったイカというのも実はおいしいんですよ。

イカに限らず魚はそうなのですが、水揚げしたすぐの魚は
鮮度感が高くてコリコリとした歯ごたえがあって、いかにも新鮮!
というかんじがするから
これが珍重される傾向がありますよね。
このコリコリ感が好きだという人が多いから、新鮮な魚介類が好まれ、
また値段的にも高値だというのもうなずけます。

ただ、コリコリとした鮮度感もいいのですが、
水揚げしてから少し寝かせた、熟成した魚介類というのは、
身の中の成分が変化して甘みが出てくるんです。
それも、魚介類特有の甘みとでもいいますか、とてもうまみのある身に
なるんですよ。

なので、新鮮な魚の刺身よりも、少し寝かせた方がうまいと、
こういった「寝かせた魚」の刺身を好む人もいるんです。
うちのお客さんにも、鮮度の高い魚を買って帰り、自分のお店の冷蔵庫で
きちんと寝かせてから料理する、という人もいます。
このほうがおいしいから、と。

まぁこのへんは好みの違いという点が大きいのですが、
私はどちらかというとこの「寝かせる」派でしょうかねぇ。
これは「歩くオサカナ辞典」Hくんの影響が大きいんですけどね(苦笑)
うちの奥さんはどちらかというと新鮮でコリコリとした刺身のほうが
好きみたいなんですけどね。

さて、その「寝かせたアオリイカ」、ですが、アオリイカといったら
なんといっても「イカの王様」ですよね。
関東の高級寿司店で「イカ」というとアオリイカのことを指すぐらいに
定番でありつつも高級な素材とされているイカです。

徳島でもアオリイカといったらやはりイカの中では一番人気ですね。
モンゴイカのほうが好きだというお客さんもいらっしゃいますが、
やはりお寿司や料亭関係のお客さんでイカといったら、アオリイカを
買われる人が多いですね。

中でも、徳島近海で水揚げされるアオリイカは、理由は分かりませんが
とってもおいしいみたいです。
イカの冷凍加工製品で有名な某社が、全国の高級料理店に
卸している冷凍イカの産地は徳島なんだとか。

あるとき、産地の指定をされてないからってんで、徳島のアオリイカの
漁獲が少ないときに、別の産地のアオリイカを送ったら、
「このアオリイカは違う。徳島産のアオリイカだけ送ってくれ」
と言われたことがあるんだそうです。

徳島の魚はおいしい、というのはよく聞かれることなんですが、
いったいどこに違いがあるんでしょうかねぇ?
私なんかまだまだ勉強不足でよく分かってないですけども。

潮流の関係なのか、それとも地形? 水質なのかな?
まぁなにはともあれ、徳島産の魚介類のクオリティが全国的に見ても
非常に高いというのはよく聞く話ですし、事実のようですね。

さてそんな高級なイカ、しかも地物で生の状態のものなんて、なかなか
市場マンとはいっても食卓に上るものではありません(苦笑)

しかも1キロ近いサイズのアオリイカを丸ごと一匹なんて、
そんな贅沢なかなかできないです。
今日の夕飯はお鍋と、このアオリイカの刺身だったのですが、
子供達も含めて一番人気はやっぱりこのアオリイカでした。

アオリイカはどちらかというとコリっとした歯ごたえ美味しいイカ
なんですが、少し寝かせたアオリイカは適度な粘りと、
噛んでいると滲んでくるかすかな甘みが何とも言えず美味!
こういう味のアオリイカはなかなかないですね~ 絶品です。
いくら高くてもおいしくないものには見向きもしない我が家の
子供達も奪い合って食べてました。
やっぱりおいしいものはおいしい、ってことでしょうね。

aori_2.jpg


地物の生アオリイカにわさび醤油、きゅっとスダチなんかを
しぼってやってここにわさびをちょこっと乗せて口に運ぶ・・・
う~ん、徳島サイコーです(笑)
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