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ぶくぶく・・・
2006-05-31 Wed 17:01
今日で5月もおしまい。
明日からもう6月になりますね~ 6月といえば梅雨の季節に突入。
鬱陶しい季節の到来ってことになりますが、徳島魚類の「カンバン商品」ハモは
この梅雨どきが一番オイシイ季節だと言われています。

梅雨の水を飲んで、ハモはおいしくなる、って言われていますね。

さて、そんな5月最後の日、今日は水曜日でしたが市場は営業日。
しかしねぇ~ 最初から分かっていたことではありますが、
月末の水曜日っていうのは、市場マンにとっては「13日の金曜日」みたいに
とっても不吉というか、歓迎できない日なんですよね(^^;)

というのも、月末っていうのはお客さんのお店がたいていの場合「棚卸し」とか
月次の資材購入費を抑えにかかるので、魚もあんまり買ってくれないのです(T_T)
そして、水曜日っていうのはもともと週の中だるみでお客さん入りが悪いらしく、
どこのお店もたいていはヒマになってしまうらしいんですね。
なので定休日に設定しているお店も多く、水曜日は市場にくるお客さん自体が
とても少ない曜日なのです。

そんなこともあって、水曜日はセリ値も安くなることが多いので、
それを嫌って漁師さん達もあんまり市場に魚を持ってきてくれないんですよ(^^;)

なので、「月末」と「水曜日」が重なったこういうときには、ほんとに
市場には活気がなくなっちゃうというわけです(涙)

さてさて、それはさておき、今日はひとつ、ヒマにまかせて(^^;)
市場に活きた状態で入ってくる魚にまつわる話なんぞを。

市場に入ってくる魚の多くは発泡スチロールに入れられて、氷を打たれた状態
なのですが、徳島はなんせ豊富な魚資源に恵まれたところ。
そんな徳島の中央市場ですから、徳島近海で獲れた魚が活きたままで
市場までやってくる、というのもけっこうあったりします。

こういう魚は「活かし」とか「泳がし」とか呼ばれて、通常の魚とは
区別して呼ばれるんです。
今の季節、活かしの状態で入荷する主な魚ってことになると、
量が多いのはタイとかハモ、ってことになりますかねぇ。

あと、活かしの状態で入ってくる代表的な魚介類となると、
車エビや伊勢エビ、アワビやサザエ、ヒラメ、オコゼ、アブラメ、
穴子、ウナギ、タコ、カレイなどなど。。 けっこういますね(苦笑)

それから、たまーに入ってくるのがアオリイカとかアジ、サバなど。
このへんの魚は活かしは珍しいので、入荷すると「おお~」ってかんじで
注目されたりしますね。

さて、こういう活かしの魚たち、海水を入れた大きな容器を荷台に積んだ
トラックであるとか、あるいは活魚水槽車で市場まで運ばれてくるのですが、
セリ場に並べるときにはこうした大きな容器の中ではちゃんと見ることも
できないですし、区別が付かないですよね(汗)

なので、穴の開いていない発泡スチロールの箱に海水を張って、
その中に入れられてセリ場に並べられることになります。
(ちなみに普通の氷の入った魚の箱には必ず、溶けた氷水を抜くための
穴が開けられているんですよ)

でも、箱の中に入った海水はわずかな量ですよね。
このままではすぐに中の魚が海水中の酸素を消費してしまって酸欠で
死んでしまいます。
市場用語で活きている魚が死んでしまうことを「あがる」といいますが、
魚の種類にもよりますが、活きた魚ってのはスチロールの窮屈な箱の中では
けっこう短時間であがってしまいます(汗)

そこで、市場にはこうした活魚に酸素を供給するための道具が
ちゃんと用意されているんです。

blower2.jpg


これが、俗に「ブクブク」と呼ばれているこういう装置です。
たぶん正式には「ブロアー」という名前だと思いますけどね(^^;)

これはコンプレッサーで作った圧搾空気をパイプの先から出してやる、
という装置で、写真には写ってないですけどもパイプの先には多孔質の
石でできた丸いボールが付いています。
このボールを海水の中に浸けることで、細かい泡状の空気が海水の中に
放出されて、ブクブクと泡ををたて、海水の中に酸素を供給する、
というわけですね。

言ってみれば、熱帯魚や金魚の水槽についているブクブクを
大きくしたもの、ということですね。
こういうのをたいていの仲買さんは店前に用意していて、セリ買いしてきた
活魚を見せ前に並べるときにはブクブクを落とし込んでやる、ということを
しているわけですね。

そして、こういう店前で個別にスチロール箱に空気を供給するために
作られたものとは別に、大きな水槽などに泳いでいる魚に酸素を供給するための
ブロアーはこういうタイプになります。

blower3.jpg


これは大量の水に空気を送らないといけないので、泡を発生させる部分が
細長く、より大きな面積になっています。
これを海水の中に同じく投入して、酸素を供給してやるというわけです。
据え置きの水槽だけでなく、活魚水槽車などに付いているブロアーも
こういうタイプであることが多いですね。

さて、それでは店前でブクブクによって生きながらえた魚たちを
お客さんが持ち帰るときや、配達で活魚を持っていくときにはどうするか??

ちゃーんとそういう時のためのブクブクもあるんですね~(^^)
それがこういうタイプ。

blower1.jpg


ポータブルタイプのブクブクです(^^)/
これは乾電池で動くモーターが入っていて、同じようにブクブクと
先の水色のプラスチックから泡が発生する仕組みになっています。

活魚の配達が多いと、なんせこのポータブルブクブク(妙な名前ですな)が
たくさん必要になってしまうので、そりゃもう確保するのに大変です(^^;)
このポータブルタイプのブクブクは簡易型の安いヤツなので、
あんまり防水機構とかそういうのはついてません(汗)

なので、海水で濡れてしまうとけっこう安直に錆びついて動かなくなります(涙)
そんなこともあり、使うときには魚類マンたちはビニール袋にくるんで
使ってますね。
乾電池も必要なので、電池の確保もけっこう大切(笑)
なかったらもう、持ってる魚類マンを探して右往左往、みたいなことに(^^;)

さてさて、そんな優れもののブクブクなのですが、ちょっと難点もありまして。
空気を海水に送り込むので酸素の供給はできるんですけども、
なんせ空気を海水に送り込むってことで、暑い季節にはそのあつい空気を
海水に送ることになります。

なので、入っている海水が少ないと、けっこう短時間のうちに入っている
海水がぬるーくなってしまうんです。
反対に寒い季節には、入っている海水はそれはもう手が入れられないぐらいに
チンチンに冷たくなってしまうんですね。。

魚っていうのはだいたい快適な水温っていうのがあるので、
極端にぬるくなってしまったりとか冷たくなってしまうと弱ってしまったり
死んでしまったりします(汗)

まだ冷たくなる分にはマシなのですが、海水がぬるくなってしまうと
けっこう魚には辛い状況になります。
それに中にはハモのように海水がぬるくなってくると、とたんに凶暴に
なって、暴れるわ噛みつくわで大変なことになる魚もいたりして(滝汗)

そういうときには、ビニール袋に氷を入れて、これを海水の中に
浮かべてやるんですね(^^)/ そうすると海水はたちまち冷えて、
魚たちは快適快適、というわけですな。

ビニール袋に入れなくても氷をそのままブチ込んだらいいやん、と
最初の頃は思ったのですが、それはまるっきりNGですね。
だって、そんなことしたら海水の塩分濃度が薄まってしまいます。
ということで、めんどくさくても氷はビニール袋に入れてから
海水の中に入れてやる、というわけです。

市場まで届けられる活かしの魚たちなんかには、中に凍った水の入った
ペットボトルが浮かんだ状態で持ち込まれるものもありますが、
これはやはり海水の温度を調整するために入っているものなんですね。

市場に来た当初、なんでスチロール箱の中に水の入ったペットボトルが
浮かんでるのかなぁ? っていうのが不思議でならなかったんですよ(笑)
中にはペットボトルでなく、中に水しか入っていないアサリパックだったり、
そういう場合もありますが、用途は同じです(^^)

活魚水槽の大型ブロアなどでもやっぱり外気の温度で水槽の海水温が
変化してしまうので、温度調節のための装置が付いているんですよ。
冬場に海水温を上げるためにはヒーター、夏場に海水温を下げるためには
チラーという装置で水温を下げてやります。

活魚水槽車には温度調節装置までは付いていないことが多いのですが、
徳島魚類の28トン大型活魚車にはちゃんと付いているんですよ(^^)/
これもうちの活魚車の自慢のひとつだったりします。
やっぱりこういう装置が付いているのといないのとでは、
魚を届けたときの魚の状態が歴然と違うんだそうです。

みなさんも料理店とか、最近では量販店でも水槽で泳いでいるおいしそうな
魚を見かけることもあるかと思いますが、
お店に活きた魚が届けられている影では、こういった市場マンたちの苦労と
気遣いがある、ってことなんですね(^^)/

料理店の水槽で泳いでいるオサカナさんたちを見かけたら、
乾電池を探して走り回っている魚類マンたちを
思い出してやってくださいね(笑)
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