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市場の定番 カツオのお話
2006-11-04 Sat 13:01
変わり種のオサカナをご紹介した次は、
市場の定番オサカナくんのご紹介です(^^)

katsuo1.jpg


今回登場するのはカツオ。
ご存じの通りカツオには初がつおの頃、つまり
春ごろと、戻りガツオ、つまりは秋頃という
年間に2度の旬がある魚ですよね。

日本人には古くから馴染みのある魚で、
市場でもけっこう長い期間入荷がある魚でもあり、
太物としてヨコワと並んで主役級の人気の
ある魚でもあります。

特徴的なのはやっぱりお腹にある縞模様ですよね。

katsuo3.jpg


セリ場で一本箱に入っている魚がヨコなのかカツオなのか、
パッと見て判断できるのはやはりこのお腹の縞模様。
私は遠めに見てそれがヨコなのかカツオなのかは
このお腹の模様の有無で見分けてます。

でもこの縞模様、実はカツオが死んでから
浮き出てくる模様なんですよ。
元気に海を泳いでいるときには、この模様はなくて、
漁獲されて死んでしまうと浮き出てくる
「死紋」というものなんですよ。

なので、カツオが水しぶきを上げて水面から
飛び跳ねている、なんていう絵は厳密にはウソです(爆)
水面を飛び跳ねているようなときはお腹に
縞模様はないんですもん(^^;)

・・・っていうようなカタいことは言いっこなしですよね(苦笑)

さてそんなカツオくん、今日もしっかり入荷してます。
戻りガツオのシーズンには、カツオは宮城から和歌山、
高知、そして九州方面までとけっこう幅広い海域で
水揚げがあり、たくさんの産地からいろんなカツオが
入荷してきます。
今年は変わり種として、日本海側で漁獲されたカツオも
少し入荷したりして市場マンを驚かせましたが(^^;)

春先の初がつおと違い、戻りガツオの醍醐味は
やっぱりバッチリ乗った脂ですよね(*^_^*)
初がつおのさっぱりとした、「カツオ本来」とも言われる
赤身の味もいいのですが、個人的にはやっぱり
脂の乗りまくった「トロガツオ」がスキなんですよね。

さて、これが典型的な戻りガツオ。
初がつおとは違い、北の冷たい海でしっかりと体に
脂肪を蓄えたカツオは、ごらんのようにまるまると肥えてます。

katsuo2.jpg


徳島魚類のヤングチーム(笑)の間では、こういうよく肥えた
まん丸の魚体の魚を「魚雷」とか「ボンバイエ(爆弾)」とか
言ったりします(^^)
まぁそんだけナイスバディのおいしそうなオサカナってことですね。

さて、そんな市場の、そしてお茶の間の、はたまた料理店でも
人気者のカツオなのですが、実はその目利きはかなり難しいのです。

美味しいカツオを選ぶ目利きっていうのは、熟練の市場マンをしても
なかなか百発百中というわけにはいかず、ここ一番! っていう
大事な場面でカツオを選ぶような際には、さばくときに
祈るような気持ちでカツオを開くんですよ(^^;)

一般的に言われている「おいしくて鮮度のいいカツオの選び方」
っていうのは、まずはエラが鮮やかな赤色をしているかどうか、
目が澄んでいるかどうか。
とまぁこれについてはカツオに限らず普通に言われている
新鮮でおいしい魚を見分けるコツですよね。

それに加えて、カツオでよく言われているのは尾びれの付け根が
きゅーっとくびれていて、なおかつこの部分を触ってみて
ざらざらとした感触があると脂ノリがいい、と言うんです。
これ、ホントなのかなぁ? って思うんですけども、
まぁこれもなかなかの確率でOKですね。

これよりも脂のノリをストレートに判別するのは、
カツオの体の表面。

katsuo4.jpg


こういうカツオがその典型なのですが、表面の皮が擦れて
地肌の下が透けてしまってますね。
なんでもカツオは脂がよく乗っていると、表面の皮が
剥がれやすくなるようなんですね。
なので、背中の黒いところを指で擦ってみて、
指が黒くなるようなら脂のノリがいい、というような
ことを言う市場マンもいますね。

上の写真なんかでも、お腹の縞模様のところがところどころ
剥がれて下の皮下組織が見えてますよね。
脂が乗っているカツオはこうして表面が剥がれた部分から
その下にある皮下脂肪がピンク色に透けて見えます。
皮がきれいな状態のカツオよりは見た目は悪いんですが、
こういうのはほぼ「アタリ」ですよね(*^_^*)

まぁそれでも、皮下脂肪はあるんだけど、脂の層が表層部分にしか
なくて、じっさいにはあんまり脂が乗っていない、
というようなこともありますし、なにより開いてみると
赤身が真っ黒に「焼けて」しまっている、ということも
しばしばあるんです。

カツオやマグロ、ヨコといった赤身の魚によくあるのですが、
釣り上げたときに手早く処置しないと、船の上で暴れて
身が焼けてしまうのです。
実はカツオのような大型の回遊魚は、釣り上げて水からあげると
暴れるときに身がものすごく発熱するんですよ。
なので、できるだけ早く暴れないように処置をしないと
自分の筋肉の熱で身が焼けてしまう、というわけ。

こればっかりは開いてみないと分からないんですよ(滝汗)
なので、これは「アタリだ!」と思っても、
実際にさばいてみると身が真っ黒け、ということも
たまーにあるんですね(涙)

それから、なんでこういう目利きが重要かと言いますと、
ヨコやカツオの類っていうのは、同じ海域で同じ時に
同じ荷主から出荷された同じようなサイズのものであっても、
個体によってけっこう脂のノリがまちまちだったりすることが
あるからなんですね。
青物の魚とかですと、けっこうこのバラツキは少なめだし、
だいたい同じ列に並んでいる同じ種類の魚は
よく似た身質であることが多いのですが、
赤身系の魚はけっこうこれが個体差大きい、というわけなのです。

なので、同じ列に並んでいるカツオの中でも、
さらに「一番のアタリ!」を探そうとすると、けっこう
丁寧に調べてみないといけない、ということになるんです(^^;)

もっとも、そこまでしても身焼けした「スカ」を
引いてしまうこともあるから恐ろしいのがカツオなのですね(汗)

でもね、、、アタリを引いたときの感動もひとしおですよ(^^)
「選んでくれたあのカツオ、最高やったわ!」と言われるとね、
目利きが難しい魚だけに、なんだかとっても嬉しいわけです。

じっさい、大当たりのトロガツオ、ほんとにおいしいですよ~(^^)
実はいま、九州方面から時折やってくる大型のカツオ、
これが脂ノリノリでたろくん一番のオススメなのです(^^)/

この九州のカツオ、お値段もけっこうお手頃なんですが、
魚体が大きいのでどうしても敬遠されがち。
売れ筋はやはり2キロ後半から3キロちょっとぐらいまでですね。

そんな中で、先日この九州のカツオを購入して帰られた
あるお客さんに
「あのカツオ、どうでしたか?」と聞いたところ・・・


何十年かぶりにあんなウマいカツオ喰うたわ!」と
大絶賛されちゃいました。
なんでもお客さんにほとんど出さず、背の部分を少し出しただけで
あとは全部自分で食べちゃったとか(ちゅど~んっ!)

料理店のベテラン大将をして、
そこまで唸らせてしまうほどのカツオはおいそれとは
出てこないですからね~。

この同じ荷主さんからのカツオはここ数日はけっこう入荷してますが
かといってこの荷主さんからのカツオが全部脂ノリノリで
爆裂ウマいかというと・・・前述の通りなのです(汗)

そんな大将大絶賛のトロガツオ・・・私も食べたいです(T_T)
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