2010-01-28 Thu 09:53
先日、ワタシはもう一人の魚類マンといっしょに
二人で兵庫県相生市まで出張しておりました。 徳島から淡路経由で約3時間、ぐるっと回り込むようにして 到着した相生市は、深く入り込んだ入江のあるきれいな 港町でした(^^) え? どういう目的の出張だったのかって?? それはですね~ ・・・企業秘密です(爆) 今回は相生市での出張の内容ではなくて、 相生市で見つけたおいしいものについてご紹介です(^o^) 相生市っていうと、みなさんは何を思い浮かべます? 水産関係者の方なら、ひょっとしたら カキ を連想されるかも。そう、水産関係者っていうぐらいですから、 木になる果物の柿じゃなくて、海の中にいるほうの、牡蠣ですよ(^_^;) 冬場の旬の味のひとつとしてカキが挙げられますが、 カキの主要な産地としてはなんといっても広島ですね。 そして、宮城や岩手も有名どころ。 こうしたところは出荷量も多く加工品も含めると実に多彩な 商品ラインアップがあり、全国あちこちで普通に見かけるカキ ってなると、やはりこのへんが主流ですよね。 徳島中央市場でも取引されているカキのメインは やはり広島産あたりになっておりまして、これに宮城産や岩手産、 そして近年は香川産のカキの評価が高まってる、ってかんじでしょうか。 あ、もちろん鳴門産の地物のカキ、ってのもあるんですよ(^^) こちらは殻つきのものが主流になってますけどね。 去年の2月にご紹介した香川産のカキ、これは今年の冬も ちゃんと出荷されてきており、セリ場に並んでいるのですが・・・ 昨シーズンは初めての入荷だったこともあってセリ値は安値安定で、 安いのにめちゃウマい! っていう評価からヒット商品になったのですが、 今シーズンは前のシーズンの「ウマい」という評価からか、 昨シーズンとは一転してとてもいいお値段がついています。 でも、高値になってきてるのに売れ行きは落ちない、 高くても買ってくれるお客さんが多いのが香川産のカキの特徴なんです。 それだけウマい、高品質だってことなんでしょうね~。 去年はホントに安くてセリで買うのも申し訳ないぐらいだったのですが、 こうしてご紹介したカキが高くても買ってもらえるいい商品として 徳島の市場に定着したのはいいことですよね(^o^) もちろんお客さんからしたら安いに越したことはないんでしょうけども、 いい商品はそれなりの値段で売れないと、次に続いていかないですから。。 何事にもほどほど、ってのが大事ですよね。 オイシイ、いい商品なんだから、それなりの対価は必要です。 ある程度の、一定の水準を保った中で、セリでできるだけ安く買う、 っていうのが本来の姿ではないかと、そんな風にワタシは思うのですが。 なんでも安ければいい、安さが正義!では中長期的にみれば 市場にとっても、そしてお客さんたちにとっても決してプラスでは ないんじゃないか? 最近の「何でも安ければ安いほどいい」っていう 風潮を見ていると、そんなことを感じてしまいます・・・。 と、話が逸れちゃいましたけど(^_^;) とにかく最近のスマッシュヒットの香川産が目新しいぐらいで、 あとは定番の広島産、そして宮城、岩手産がほとんどというカキ。 今回出張で出かけてきた相生市っていうところは、 そんなカキ業界に風穴を開けるようなニューカマーなんだそうです。 もともとからこの相生市では カキの養殖が行われていたんだそうですが、 ちょうど香川のカキのように 地元では有名な存在だけれども、 よその地方に行くとほとんど知られていない、 というような存在だったようです。 もともと、生産量もやはり広島産などに比べると 全然小規模なようですし、そのへんの理由も大きいでしょう。 それが今年の冬、テレビでも取り上げられるほどに この相生のカキが一躍脚光を浴びているんだそうです。 市を挙げてのPRも行われているようで、 この付近一帯では1ヶ月の間、いろんな地域が持ち回りで 「かき祭り」を開催し、 地域振興で盛り上がっているんだそうですよ(^o^) 折しもこないだの日曜日は相生市でカキ祭りが 行われて、ずいぶんとたくさんの人出で賑わったみたいです。 ワタシはテレビでそういうのを見たことはなかったのですが、 いっしょに出張に出ていた魚類マンはテレビを見たらしく、 なんでも広島の業者が相生までカキの買い付けに来るぐらい 相生のかきはおいしくて品質がいいんだそうです。 相生市の沿岸部の道を走っていると、 たしかにあちこちにカキのノボリやカンバンがあり、 カキを食べさせてくれるお店やおみやげで売っている店などが たくさん見かけられますね。 湾内にはたくさんの筏が浮かんでいるのが見えるのですが、 これらは全部、カキをぶら下げてある養殖筏なんだそうです。 けっこうな数の筏がありますから、全国的に見れば少ないけれども たしかにこの地域ではカキの養殖がさかんに行われてる、ってのが よく分かる光景でしたよ(^^) たまたま立ち寄ったドライブインにも、焼き牡蠣やらカキのパックの 即売コーナーなどがあり、賑わっておりましたけども、 そんななかでワタシの目に止まったのがこのカンバンです(^o^) ![]() 相生カキバーガー!? カキでハンバーガーっすか?(滝汗) そ、それはさすがにヤバいんじゃないですか??(汗) ってのが第一印象でした(^_^;) カキのうまさ、とくにワタシの大好きな牡蠣フライの おいしさっていうと、カリカリの衣と、噛むとあふれる あの牡蠣のジューシーな汁、これが命ですよね。 そしてその汁から香る、磯の香りがカキの真骨頂! でもこのワイルドなうまさっていうのがハンバーガーに 果たしてマッチするのか?? こりゃよくあるウケ狙いのご当地バーガー、 うまさよりももの珍しさ優先の一発屋的なものだろうと 思ったんですが・・・同行していただいていた地元の方が 「これね、意外とウマいんですよ。ひとつ食べてみます?」 と、やたらと自信たっぷりに奨めて下さるんです。 それなら食べずにおられようか!(^^)/ と、 もちろん二つ返事でいただくことにしました。 しばらく相生のカキについて話を伺いつつ、 バーガーのできあがるのを待っていたのですが・・・ 曰く、相生のカキの特徴っていうのは何よりもまず、 旨味が濃い っていうことなんだそうです。 そして次に、大きくて身が加熱調理しても縮まないこと。。 これはとても重要なカキのうまさのポイントですよね~♪ このへんはしっかりとクリアしてるのが相生カキなんだそうです。 そして・・これが独特なんですよ、と力説してくださったのが 相生のカキは磯くさくない ということなんだそうで。 あのカキ独特の磯くさい、ワイルドな風味が相生カキにはあまりなく、 クリアでくせのない風味なんだそうですよ。 なので、ホントのカキ好きにはちょっと物足りないかも、、 とはおっしゃってましたが、小さな子供さんだとか、 カキの磯くささがニガテ、っていう人たちには抵抗なく食べられる、 ライトユーザー向けにはもってこいなのが相生カキなんだと 教えて下さいました。 まぁとにかくも、蘊蓄よりも実際に食べてみるのが一番!! ほどなくして出てきたカキバーガーをさっそくいただくことにしました。 ![]() 手作り感あふれるご当地バーガーであるこの相生カキバーガー、 トマトもフレッシュだし挟まれている野菜もレタスではなくて、 もっと青みの強い、実にフレッシュ感のあるものですね~(^^) いや、なんていう野菜なのか分からんのですけどね(爆) チーズもとろ~りとなっていて、これだけでも充分にオイシそう。 そして・・・このバーガーの主役たる牡蠣フライ・・・地元名産の ビッグサイズな相生カキを贅沢に2つも載せたその姿・・・ バンズの間から存在感を主張している牡蠣フライには オリジナルでマヨネーズから調合しているというタルタルソースが かかっているのが見えます(^^) さっそくガブっ! っといってみたところ・・・ サクサクサクッ! という音とともに、実にクリスピーな食感が広がります(*^_^*) 同時にかぶりついたワタシともう一人の魚類マンは、 うわぁぁぁぁっ!? と、二人同時に声を出してしまいました(爆) ホントにね、掛け値なしにこのバーガー、 ひとくち食べただけでハッキリ分かります。ウマいです!! サクサクの衣はどこまでも薄く、噛むとサクっ!! とほぐれます。 そしてその中からあふれ出す、クセのないカキの旨味たっぷりな カキのスープ! タルタルソースとの相性も抜群です(>_<) フレッシュな青野菜、そしてちょっと冷たい冷製トマトスライスと あっつあつの牡蠣フライのコンビネーションも絶妙! ホントに参りました!m(_ _)m これは予想外の、ホントに予想外の展開でした(笑) まさかまさか、カキを入れたハンバーガーがこんなにもウマいなんて! もともとワタシももう一人の魚類マンも、 大のバーガー好きでして(^_^;) 某米国系ハンバーガーチェーンがいま売り出している限定の ハンバーガーも当然のように食べているんですが・・・ あのテ○サスバーガーってのもけっこうウマいよね、っていう 話もしてたのですが・・・それよりも全然こっちのほうがウマい! これはホントに脱帽モノでしたね~(^^) 完全にやられちゃいましたよ。 でもこれは・・・普通のカキではなくて、 くどさのない、この相生のカキだからこそ実現する味なんだろうな、 っていうのも実感されました。 ワタシが相生のカキを食べたのはこの時が初めてだったのですが、 ほんとに聞いたとおりです。 大粒で味がとっても濃厚でクセがない。 磯くささが微塵もしない、旨味だけが後味に残る、 こういうカキはホントに初めて食べましたわ。 このカキをハンバーガーにして出そうという発想をした人は ホントにエライ! 感謝状進呈ですよ(^^)/ あっというまに完食してしまったのですが、 これはご当地バーガーが何気に流行っている徳島でも ぜひとも食べたいな~って思ったのですが・・・ 徳島では今のところは決して食べられない味なんですよね(涙) まず第一に、相生のカキがほとんど徳島には来ていません。 ごく一部、徳島中央市場にも相生のカキは入荷しているんだそうですが、 めったに目に付かない程度の量だけのようで、 なかなか手に入れるのは難しそうです。 もともと生産量が少なくて、県外にはあんまり出ていないらしいこの 相生のカキがなければ、まずカキバーガーは難しいですもんね。 ならば、ご当地相生で買って帰ったらどうなのか? ということになりますが・・ これもおそらくはNG、でしょうね(涙) だって、牡蠣フライですよ? 揚げたてがオイシくて、冷めたりしたものをもう一度温めたりしても けっして揚げたての時のおいしさが戻ってこないのが 牡蠣フライですもん。。。 あくまで、この牡蠣バーガーはできたてのホクホクを その場で食べないと、その味の神髄は受け取ることができないんです。 これは実にスイートスポットの狭い、地域限定のレアな食べ物ですよ。 現地に来ないと決してオイシく食べることができない・・・ そんなハンバーガーってなかなかないですよね(爆) ホントにね、このハンバーガーにはやられました。 また是非とも食べたいです。 食べたい、ってことは・・・また相生まで行かないとダメ、 ってことなんですよね~(苦笑) でもこのバーガーに支払う400円は価値ありますよ~(^^) ぜひとも、相生に行ったら何はなくても食べてみて下さいね。 たろくんイチオシの相生の新しい名物ですよ(^^)/ スポンサーサイト
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