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ところ変われば・・・
2010-04-20 Tue 17:31
さて皆さんの好きなオサカナっていうと何でしょう?
きっといろんなオサカナの名前が出てくると思いますけども、
この「好きな魚」だとか「いつもよく食べる魚」っていうのは
当然のように地域差っていうのがありますよね。

国によっても違いますけども、昔からいろいろなオサカナを
食べてきた日本人、そして細長い日本は地域によって
水揚げされるオサカナも違っているので、
その地域に根ざした独特の食習慣があって
それにマッチするいろんなオサカナが
その場所で食べられているワケです。

徳島の中央市場で魚を扱っている我々ですが、
最近はホントに流通網が発達していますから、他の地域から
いろんな珍しい魚が入ってきたり、逆に徳島から他の地域に
徳島の地物の珍しい魚を送り出したりすることもあるわけで。

そんな中で「へぇ~あそこではこんな魚が獲れるんや~」とか
「こんな魚を食べるんやな~」と感心することもよくあります。

遠く離れた地域と食習慣が違うのはいわば当たり前のようなもので
獲れる魚が違うんだから、違っててもおかしくないんですけども・・
不思議なことに、とっても近いのに全然違う魚を好んで食べる、という
地域が徳島のすぐ近くに存在します。
それは。。。高知県なんですよ。

高知県っていうのは徳島県とはお隣同士なんですが、
ことオサカナに関しては「え?そうなの!?」と驚くことがよくあります。
魚の呼び名にしても全然違いますし、好んで食べる魚の種類が違うのも
実に興味深いですね。

一番有名なところではサバでしょうか。
徳島県に限らず、日本のほとんどの地域で好んで食べられているのは
真サバですね。

国内で獲れる代表的なサバというと、
この真サバゴマサバっていうのがあります。
徳島の市場でも、サバの相場というと圧倒的に真サバが高くて、
ゴマサバは真サバの半額以下、というようなことがほとんど。
ゴマサバの相場が上がるなんていうのは、真サバの入荷がないときだけ、
というのが、いわば大前提となっているんですが・・・

高知県ではこれが、まるっきり正反対なんですよね(汗)
つまり、高知でサバと言えばなんといってもゴマサバ
真サバはゴマサバのような値打ちはないんです(滝汗)

高知県の土佐清水市で漁獲されるあの有名な清水サバも当然、
ゴマサバなんですよ。

これを知った当時、ほんとにワタシは驚きましたね~(^_^;)
お隣の県なのに、なんでそんなにもまるっきり逆になったりするんだろう? ってね。
おそらくは高知県、とくに土佐清水のあたりで
たくさんゴマサバが水揚げされてて
新鮮で刺身でも食べられるようなゴマサバが多く出回っていたから、
それを好んで食べる習慣ができあがったんだと思うんですが。

では、この清水のゴマサバが徳島では受け入れられないのかというと・・・
そうではないようでして(^^)
というのも、いまちょうど徳島の某大手スーパーチェーンでは
「坂本龍馬フェア」をやってましてね、
龍馬も大好きだったという清水サバの押し寿司だとか
酢〆などをたくさん販売してるんですが・・・これがですね、なんと!

バカ売れ

してるんですね(^o^) だから、決して味覚が合わないとかではなく、
おそらくは知らなかったりとか、入手できないから食べていない
っていう理由なのかも知れないですね。
おいしいものはやっぱりおいしいんですよ、きっと。

そしてそんな「徳島県民の知らない高知の美味しい魚」のひとつを
先日またひとつ、ワタシは経験しちゃいました(^^)

それがコイツです。

mehikari1.jpg

パッと見、なんだか小さくてみすぼらしい感じの
小魚なんですが(^_^;)
なんだかこういう感じでバラバラっと
入っている地味な小魚っていうと、
市場ではどうしても「くずし」といって練り物の材料にされる安い雑魚
っていうイメージが先行してしまうんですが(^_^;)
この魚、じつは
メチャクチャ高いです(汗)
そうですね、だいたい相場で言うと今が旬の天然真鯛と比較して、
キロ単価はざっと2倍です(爆)

えっ!? マジで? そんなに高いの!?(汗)

っていうのが最初この魚の値段を聞いたときの私の印象でした。
ほんとにそんなに高いんですか?(>_<) 
この魚、見た目はまるっきりエソっていう雑魚によく似てるし、
エソっていったら練り物以外にはならないメチャ安な小魚ですもん。

でも、そういう「徳島県の常識」で見るとザコでしかないこの魚、
高知県では誰もが知っている有名な魚、そして誰もが認める美味しい魚
なんですよね~これが。

この魚の名前はアオメエソ、といいます。
え? アオメエソ? なんだそれ? っていう方が多いと思いますが、
市場で流通するときの名前、あるいはスーパーさんなどで売られるときの
一般的な通り名はというと・・・

メヒカリ

です(^o^) メヒカリ、っていえばまず高知の人なら
誰でも知ってますよね?
高知以外の方でもオサカナに詳しい人なら
聞いたことのある名前ではないかと。

ワタシもずっと前から高知にはメヒカリという小魚がいて、
これがとにかくドコでも普通に売られている、スーパーでも必ず並んでいる、
めちゃくちゃポピュラーな魚なんだということは
聞いたことがあったのですが、その姿を実際に見たのは
つい最近だったんですよね(^_^;)

メヒカリっていう名前、漢字では「目光」と書くようですね。
この箱にもそういう風に書いてあります。

これ、小さいですけども深海魚なんでしょうかねぇ? 
まぁすくなくとも底モノ系の魚であることは間違いなさそうですが。
ってことで、ケータイカメラのフラッシュをONにして
撮影するとこんな感じ。

mehikari2.jpg

たしかに、目が緑色、つまり昔風に言うなら「あおく光る」んですな。
なのでアオメエソ という名前なんでしょうね、きっと(^^)

徳島魚類で高知エリアを担当しているO吉くんによると、
このメヒカリっていうのはほんとにウマいサカナなんやで!と、
大絶賛なんですよ。
で、あるとき彼が高知に行ったときにお土産としてメヒカリの
一夜干しを買ってきてくれたのです。

それがワタシがメヒカリを見た最初だったのですが、
アタマもトバされて内臓を取り去られた姿はなんとも貧相で
これがそんなにうまいの?? とにわかに信じなかったんですよね(^_^;)
で、彼の自宅でちょちょっとトースターで炙ってもらって
その場で食べてみたんですが・・・

えええっ!?

っていうぐらいにマジで美味しかったんです(滝汗)
なんせこのメヒカリの一番の特徴はそのアブラです。
全身からにじみ出てくるうまみたっぷりのアブラこそが
このサカナのうまさの真骨頂でしょうね~(^o^)

必ず下に皿を敷いてでないと、トースターなんかで
焼きすぎると火事になってしまうほどに、
この小さなサカナには旨味の詰まったアブラが含まれているんです。
いや~ほんとにウマいですよ、このメヒカリっての。

そりゃ見た目は地味で貧相でも、高いのは頷けます。
徳島で普通に市場に出てくるエソからしたら、
値段はほとんど10倍ですもんね(爆)
それでもそれだけの値段が付くのは頷けるというもの、、
それぐらいに美味しいですね~(^^)/


お隣の高知でこんなにもあたりまえに売られている魚なのに、
なんで徳島では売られていないのか、食べられていないのか?
当然、疑問に思っちゃいますよね?

そこで荷受会社の担当者さんにも聞いてみたんですけども、
こないだ紹介したようなニギスなどの底モノ系でおいしい小魚は
けっこう水揚げがあるけれども、このメヒカリっていうのは
徳島近海ではほとんど水揚げがないんだそうです(>_<)

なるほど~ 獲れないんじゃ出回らないですよね(^_^;)
それに、お隣の高知で水揚げがあっても、地元でそれだけ
強力に根付いていて消費されているサカナですから、
わざわざ県外に出荷したりもしない、だから県外の人は
知るよしもない、食べたこともない、
ってことになるんでしょうね。

徳島ではメヒカリっていってもまず一般の人たちは知らないです(^_^;)
飲食店のオーナーさんとかサカナに詳しいベテラン市場マンなど
ホントに一部の人しか知らない存在なんです。
でも、知ってる人は異口同音にみんな「メヒカリはウマい!」
と言いますね。
ま、それぐらいに徳島では食べ慣れてはいないけれども、それでも
やっぱりおいしいサカナだということですな。

漁獲量がもうちょっと多かったら、きっと徳島にも
入ってくるんでしょうけども・・・。
先日たまたま高知から1箱だけ入ってきたこのメヒカリですが、
やっぱり高くて見慣れないもんだから、
うちのお客さんも引き気味(^_^;)

ごく一部のメヒカリを食べたことのあるお客さんが
少量買って帰られましたが、なかなかはけないので
モノは試しで食べてみて! と押し売り状態で
常連さんに買ってもらったところ・・・
翌日はやっぱりみなさん異口同音に

あのメヒカリっての、ウマいなぁ~♪

と言ってくれました(^o^)
ただ・・・おいしかったからまた入れといて、と言われても、
次の入荷予定がない、ってのが辛いところなんですよね(涙)

う~ん、このメヒカリ・・・
もっともっと徳島の人にも食べてもらいたいな~(^_^;)

もちろん、ワタシももっと食べたいですっ!(>_<)(>_<)(>_<)


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